
今年(2025年)11月8日、
肺炎のため92歳でこの世を去った
世界的名優、仲代達矢
ニュースでは黒澤明監督の
「影武者」や「乱 」
そして、舞台では
「無名塾」のことを
報道してましたが、
映画に関しては、
多大な実績を残した名優であります。
そこで、
世界的名優、仲代達矢を知らない
世代に、これは見ておきたい
おすすめ映画を紹介いたします。
はじめに・・
やはり黒沢映画はたしかにおすすめ
「影武者」や「乱 」はもちろん
映画デビューをした
「七人の侍」
これは、ほんのちょい役で
どこで出たのか当ててみてください。
それと「用心棒」「椿三十郎」「天国と地獄」
さらに
黒沢映画だけでなく
1980年の「二百三高地」

1987年の「ハチ公物語」

前回紹介したアニメ映画
「宇宙戦艦ヤマト 完結編」にも
ナレーションで出ています。

他に、仲代達矢は
いろんな巨匠の映画にも
出てましたね。
五社英雄 監督では
「五匹の紳士」からはじまり
萬屋錦之介や丹波哲郎
(共に東映のスター)
と共演した時代劇「御用金」や

勝新太郎(大映のスター)
石原裕次郎(日活のスター)
そして、
作家の三島由紀夫と共演した
「人斬り 」
![]()
池波正太郎原作の
「雲霧仁左衛門」

この映画は
岩下志麻のベットシーンが
ありますよ。
そして
夏目雅子の凄味のきいたセリフ
「なめたらいかんぜよ!」が流行語となった
「鬼龍院花子の生涯」
夏目雅子ヌードも話題になりました。

このチラシ!
こんなことをしたのが父親役の
仲代達矢
どうして?
それは、映画を見て確かめてください。
私のおすすめベスト5
ここからは
私がおすすめする
仲代達矢主演の映画を紹介。
では、早速!
第5位からいきましょう。
この映画には、
仲代達矢らしい演技も
しっかり出ています。
特に、
仲代達矢演じる珍野苦沙弥の部屋に
集う彼の友人や門下の書生たちの
会話のシーンが見もので、

全員の芝居を一通り撮って
それぞれの個別の芝居を撮って
編集で細かいカットつなぎで
表現することにより
会話のテンポの良さを表していますね。
ある意味、市川崑の映像スタイルが
出来た作品でもありますね。
原作でも、人間の愚劣さや滑稽さ、
醜悪さを痛烈に批判し
嘲笑するという大事な場面です。
それに猫ちゃんも出ているので
猫好きにはたまらいかもしれません。
また、
市川崑監督作で
仲代達矢は主役ではありませんが
手塚治虫原作の
『火の鳥』にも出ています。

テーマ音楽は、あの
『シェルブールの雨傘』や
『ロシュフォールの恋人たち』などの
音楽を手掛けた
ミッシェル・ルグラン
そして
衣裳デザインはコシノジュンコなど
世界的有名なアーティストが集結!
実写と手塚アニメが融合する貴重な映画です。
仲代達矢は
ヒミコ(卑弥呼)の国(邪馬台国)を滅ぼす
ジンギ(神武天皇初期天皇)役で登場します。

『人間の條件』1959~1961年

仲代達矢、初主演作であり
全6部作、上映時間9時間31分の大作
戦争における人間性を描いた作品で
見ごたえのある映画です。
この映画には、はまりましたね。
見始めたら、
次へ次へと見続けてしまう内容なので、
まるで連続ドラマを見ている感覚ですね。
最期まで一気に見ちゃいますね。
そういえば
この『人間の條件』は
テレビドラマにもなりました。
仲代達矢は、この映画で
小林正樹監督から
「まさに天才。」と言われ
次の映画『切腹』でも
主役を演じることになりました。

この映画は、
武士たるものを問うものなので
形式は、しっかりしています。
切腹のシーンも、
介錯人の構えが史実通りなんです。
刀を背負い、そこから切り落とすのが
本来の介錯の仕方ですね。
忠実に再現されています。
仲代達矢と丹波哲郎の一騎打ちも
構えの意味をなしている。
時代劇でありながら、
静的な映像美がまたいい。
これも必見の映画ですね。
『他人の顔』1966年

化学研究所の事故によって
顔面に醜い火傷を負い
人間関係を失いかけた男が、
精巧なプラスチック製の
人工皮膚の仮面を作り、
「他人」になりすまし
世の中へ復帰するが。。
この映画は
社会に存在する自分とは何?を
追究する映画ですね。

なんせ原作があの
安部公房ですから、
存在というものが大きく引っかかる。
ちなみに
安部公房本人が脚本も書いています。

そういう意味では
無機質な表情が出来る
仲代達矢の演技も見どころですね。
勅使河原宏監督の
シュールな演出もいいですね。
『殺人狂時代』 1967年

1966年に映画は完成していたが
何故かお蔵入りとなり、
翌年、ひっそりと公開して
興行的に思いっきりコケた作品。
しかし、
80年代に再評価され
カルト的映画となった。
この映画は
面白いですよ
仲代達矢が演じた主人公
桔梗信治(ききょう しんじ)は
犯罪心理学の大学講師!
ド近眼でオタクっぽいんです。

しかも常に水虫に悩んでいます。
そんな男が
殺人狂の殺し屋軍団率いる「審議会」
と戦うはめになるんです。
この「審議会」、
元ナチスとも手を組んでるんです
そのボスが天本英世演じる溝呂木省吾
仲代達矢の変貌ぶりと
天本英世との対決も見どころですね。

仲代達矢は
岡本喜八監督の
『血と砂』や『斬る』
『激動の昭和史 沖縄決戦』など
数々の作品に出てましたね。
喜八一家(ファミリー)の一員です
『熱海殺人事件』1986年

1973年から舞台で上演されていた
つかこうへいの代表作
『熱海殺人事件』が
本人自ら脚本し映画化した作品。
舞台では、
部長刑事 木村伝兵衛役を
風間杜夫
新人刑事 熊田留吉役を
平田満という
映画『蒲田行進曲』みたいに
つかこうへい作品には
かかせない二人が演じていましたが
この主役の部長刑事 木村伝兵衛役を
仲代達矢が演じたのです。

しかも、
つかこうへいが脚本執筆にあたり、
木村伝兵衛の名では
仲代達矢の重みを支えられないとして
役名を二階堂伝兵衛に変更したほど、
なので、この映画は
仲代達矢らしさが100%出ている
作品になっています。
そして
新人刑事 熊田留吉役を
舞台では
主役の木村伝兵衛を演じていた
風間杜夫がやっているのです。
だから、役者魂がバチバチ![]()

さらに
大滝秀治さんが
また芝居が上手いのなんの
音楽はジブリ映画や北野映画で
活躍した久石譲だし
映画であり舞台でありが
また何とも言えぬ面白さなんです。

この映画で、仲代達矢は
第10回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞
に選ばれました。
あの『機動警察パトレイバー』の
後藤隊長のモデルが
![]()
仲代達矢演じる二階堂伝兵衛だった
という話もありましたね。
最期に
いかがでしたか。
いや~
こう思い出してみると
実にいろんな映画に出演していたんですね~
改めて俳優・仲代達矢の
偉大さを思い知らされました。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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