仏教 祇園精舎とサンガ、そして入滅 サールナートに近いヴァラナシ(ベナレス)は、交易と商業の町として非常に栄えていました。ここにヤサという豪商の息子がいました。 たいそう裕福であったので、夏の涼しい別荘、冬の暖かい別荘雨季の清潔な別荘を持ち、美女と美食と、まばゆい宝石と装飾品に囲まれ、贅沢の限りを尽くした生活を送っていたのです。 だが彼の心は満たされては...
仏教 四苦八苦、八正道、四聖諦を説いた初転法輪 ”成道じょうどう”を遂げた仏陀ブッダ(釈尊)は、以後21日間、黙然と坐禅を続け、悟った”真理”をひとり味わい、楽しんでいた。そしてそのまま衆生しゅじょうに伝道することなく、入滅にゅうめつするつもりでいました。 【入滅にゅうめつ】とは、 肉体からも完全に開放された状態で、生死を超越した境地(永遠の解脱)に至ることです。 ...
仏教 仏教誕生の核心、縁起と十二因縁を知る降魔成道 ”シャーキャ族”の王子シッダールタ(釈迦)は、何一つ不自由のない生活を捨て生死の問題を根本的に解決するために出家をした。 しかし、この時代は正統バラモン教を否定しさまざまな修行者が独自の思想を思うがままに展開していたのである。 シッダールタ(釈迦)は、いかにして独自の悟りに至ったのか仏教誕生の核心に迫る2人の仙人 出家...
仏教 輪廻とは、カルマとは、四門出遊による苦と出家 シュッドーダナ(浄飯王じょうぼんのう)は、シッダールタ(釈迦)が成長するたびにアシタ仙人の言葉を思い出し、不安になった。 アシタ仙人 この子には2つの道があります。 アシタ仙人 1つは偉大な帝王になること アシタ仙人 そしてもう1つは全人類が救われる『仏陀(ブッダ)』になることです。そして、シッダールタ(釈迦)を出家さ...
仏教 天上天下唯我独尊_釈迦誕生そして死と地獄 天竺てんじく国(インド)の北部ヒマラヤ山の麓ふもとにあるカピラヴァストゥを治める”シャーキャ(釈迦)族”がいました。国王のシュッドーダナ(浄飯王じょうぼんのう)と、その妃(きさき)マーヤー(摩耶夫人まやぶにん)は徳高く、人望がありました。 しかし、結婚して十数年たっても子宝に恵まれませんでした。 入胎 ある夜、マーヤ...
仏教 禅とは、禅の基本『四聖句』と『十牛図』とは 「禅」とは、古代インドのサンスクリット語、「ドフヤーナ」に由来しています。 ドフヤーナは瞑想(めいそう)静観(せいかん)思念(しねん)などという意味で、ある対象に意識を集中して、それに没頭していく行法のことをいいます。 お釈迦様が菩提樹ぼだいじゅの下で坐禅を組み「われは悟りを得るまで、この座を立たず」といい、全ての「悪...
日本仏教 天台宗_最澄がもたらした新しい思想 時は、平安時代 「奈良仏教」の腐敗堕落ふはいだらくが 国を圧迫していた。 第50代:桓武かんむ天皇は 平安京(京都)に都を移し、 奈良の寺院が京に移転することを 禁じ「奈良仏教」を断ち切った。 そして、 行き詰まった政治の立て直しを ある一人の僧に期待した。 最澄である。 最澄は 遣唐使として中国に渡り 当時最新の仏教...
仏教 密教とは、仏になるための瞑想法や結縁灌頂など 《密教》とは、秘密仏教の略称です。 その教えは最高深遠の教えとされ、その境地に達したもの以外には窺うかがい知ることができないので秘密とされているのです。 このページではより《密教》を知っていただくために《密教》の起源から8人の大師! そして生きたまま仏になるための瞑想法や仏との縁を大事にする「結縁灌頂けちえんかんじょう...
日本仏教 空海_弘法大師伝説、その波乱な生涯 空海が 日本にもたらした 本格的な密教。 それは 今までの仏教とは、まるで違うものだった。 いったい空海は どうやって密教と出会えたのだろうか? そして、 平安二宗の もう一人 偉大な僧・最澄さいちょう 彼といったい何があったのか? 数々の伝説をうんだ 超人僧 空海 今、その物語が始まろうとしている。 生うまれ生れ生れ...
仏教 真言密教_即心成仏の修行法と十住心論 空海の著『即身成仏義』には、 大日如来(だいにちにょらい)と 身心ともに一体となって修行を実践すれば この身、このまま仏になることができる 「即心成仏」の修行法が書いてある。 そこには 「六大」という物質要素である 地・水・火・風・空の5つに 精神的要素の「識」を加えたものや 「四曼」という、4種類の曼荼羅。 さらに三...
仏教 真言宗_密教の祈禱”護摩とは”、大日経とは 今までの大乗仏教では、 ブッダの教えが文字で記されたものであった。 これを 「顕(あき)らかな教え」という意味で 顕教(けんぎょう)と呼ばれている。 ところが 空海が開いた真言宗では、 文字で表現できない秘密の教えで 密教(みっきょう)という。 文字は、インド語の梵字(ぼんじ)、 そして 大日如来を中心とした宇宙の真理...
日本仏教 親鸞の教えの極意!教行信証と悪人正機説 何故!親鸞は、 「浄土三部経」とくに 『無量寿経』を重要視したのか? それは 浄土真宗の根本聖典とされている 『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』 で明らかにされているという。 そして、何故 『悪人正機(あくにんしょうき)』では 罪を犯した悪人でも、 浄土での往生(おうじょう)が可能であると 説いたのか? ここでは、...
日本仏教 臨済宗_明庵栄西その公案と茶道、十五寺派 禅とはブッダが悟りを開いた坐禅によって人間が本来もっている仏性を追体験しながら、目覚めさせる教えである。 理論ではなくすべて経験なので師は弟子に以心伝心によって教えを伝える。 そのための手段として坐禅だけではなく公案(禅問答)などがある。 また明菴栄西は喫茶の法を普及させた。 その伝統は一休さんや千利休などに伝わり茶道...
日本仏教 日本仏教の流れ(歴史)と現在の宗派 現在、日本の仏教宗派は13宗です。 なぜ、日本にはいくつもの仏教宗派があるのでしょう? それは、日本人が大陸から伝来した仏教を、 そのまま日本人の思想にしたわけではないからです。 そこには、日本人の個性的な考え方や、 独自の理解が形成され、それを生かしたからなのです。 しかし、そもそも 何故、日本人は仏教が必要だったの...
仏教 ブッタとは、三劫三千仏、過去七仏、十方諸仏、三身など ブッダとは 「目覚めた人」「悟った人」 「真理を体得した者」です。 ちなみに 「仏ほとけ」は、仏陀ブッダの略語で、 「如来にょらい」は、 「真如しんにょ(真理)から来た者、真理から生まれたもの」 という意味で、これもブッダのことです。 つまり、ブッダ=釈迦ではないんです。 ブッダは、他に何人もいます。 実在した人もいま...
仏教 仏教とは、その教えとは、特徴など・・ 仏教とは ブッダの説いた教え であるとともに ブッダになることを教える宗教である。 この文だけでは、 ちょっとわかりずらいですよね。 そもそも 何故、教えが2つ存在しているのでしょうか? そして、ブッダとは誰でしょうか? さらに、ブッダが説いた教えとは? そのうえ、もうひとつの ブッダになることを教えるとはどういうこと...
日本仏教 曹洞宗_道元の正法眼藏と只管打坐、即心是仏とは 曹洞宗の開祖道元はただひたすら坐禅に打ち込む『只管打坐しかんたざ』を実践とした。この『只管打坐しかんたざ』に専念することによって身も心も一切の束縛から解き放たれる瞬間が訪れるとされる。この瞬間を『心身脱落しんしんだつらく』といい悟りの境地とした。また、曹洞宗の教えとして「修証義しゅしょうぎ」がある。そこには私たちがかけ...