そしてシッダールタ(釈迦)を抱きかかえて、
こう言いました。
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アシタ仙人
この子には2つの道があります。
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アシタ仙人
1つは偉大な帝王になること
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アシタ仙人
そしてもう1つは
全人類が救われる
『仏陀(ブッダ)』になることです。
アシタ仙人は、
暗い顔になり、涙を流しました。
それを見て驚いた
シュッドーダナ(浄飯王)は
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浄飯王
この子の将来に何か災いがあるのですか?
とたずねました。
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アシタ仙人
いや、違います。王子様は、
3000年に一度と稀(まれ)に見る偉大な宝です。
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アシタ仙人
最高の方がこの世にお生まれになったというのに、
私の余命はいくばくもありません。
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アシタ仙人
最高の方が悟りを開かれるまえに、
私は死んでしまうのです。
悩み、悲嘆し、苦しみながら・・・
アシタ仙人は、もう一度涙すると、
深く礼拝をして宮殿を去っていきました。