ミラクル・ワールド ブッシュマン

『ミラクル・ワールド ブッシュマン』
これは、配給会社が作ったタイトルですね。
なんと、ロゴまで出来てます。

当時の日本では
先住民(原住民)は謎の人類でした。
また
先住民(原住民)が出てくる映画は
ほとんど役者が演じていました。

なので
本物の先住民が主役で出てくる映画は
これが初めてなんです。(たぶん…)

この映画の解説でも

”まぼろしの地球最古の人類”
と呼ばれている。

彼らは文明とはまるで縁のない。
人類の始源を思わせる
5千年前と全く変わらない生活を
いまだに送っている。

「ブッシュマン」パンフレットより

と書かれているぐらい
珍しいものだったのです。

それで
映画のタイトルも
〈まぼろし〉のブッシュマンとして
このタイトルになりました。

私も
この映画を思い出してみると
〈まぼろし〉のブッシュマンが
〈現代人の商品〉コカ・コーラの瓶を見つけて
そのコカ・コーラの瓶のせいで
執着心や独占欲、争いなどがおきて
これが、
神がつかわしたいまわしい物に違いないと思い、
家長のカイ(ニカウさん)が
”世界の涯て”に捨てに行く
という内容しか覚えてません。

ところが
映画はもっと深い内容になっていました。

この映画の原題は
The Gods Must Be Crazy
ブッシュマン
神は狂っているに違いないです。

そして、監督は『砂漠の冒険』の
ジェイミー・ウィスです。
砂漠の冒険』もカラハリ砂漠が舞台でしたね。
この映画もカラハリ砂漠が舞台。
映画のオープニングは『砂漠の冒険』と同じ
カラハリ砂漠の説明をおなじ声の人が説明していましたね。

さあ、
原題の神は狂っているに違いないとは
どういうことでしょうか?

これはブッシュマンだけでなく
他の登場人物と混ざり合って
語られたものなんですね。

その登場人物とは

まず
都市ヨハネスブルグに住む
女性ジャーナリストの
ケイト・トンプソン
ブッシュマン

彼女は都会生活に疲れて
カラハリ砂漠の宣教所の教師に転職

次に
動物のフンをとって研究する
微生物学者の
アンドリュー・スタイン博士
ブッシュマン

彼と共に暮らしていて、
ブッシュマン語が話せる
ムプディ
ブッシュマン
(彼のエピソードがまたいい話なんです。)

そして
南アフリカ大統領を襲撃した
テロリスト軍
ブッシュマン
これらの物語が同時進行され
見事に絡んできます。

そこには
先住民・都会人・テロリストと
同じ人間でありながら
まったく違う生き方をしている
対比と皮肉が込められていて
人間を創造された神は狂っているに違いない
と訴えているかのようです。

本来なら重くなる内容ですが
コミカルに描かれているため
最後まで楽しめる映画になっていましたね。

クライマックスの”世界の涯て”には
「神の窓」と呼ばれる
数千メートルの断崖があって
そこは、1年の内、数日間だけ
霧がすっぽり覆う時があって
その時を狙って撮影したそうで
圧巻でしたね。

そして、ラスト
家長のカイが我が家に戻ってきたとき、
一番下の子が真っ先に向かいに来ました。
走ってね。
この子、カイが”世界の涯て”に行くとき
大泣きしてた子ですね。
いや~
思わず涙があふれましたねー。

えらい久しぶりに見ましたが
こんな素晴らしい映画だとは、、、

ちなみに
当時、ゴールデン洋画劇場で初めて
この映画を放送したときには
武田鉄矢さんがナレーションをしていて
映画のラストに
ブッシュマン宣言を言っていましたね

陽が昇るから、目を覚ます。
目を覚ますから、腹が減る。
腹が減るから、狩りをする。
狩りをするから、メシ食える。
メシ食えるから、金いらない。
金いらないから、仕事しない。
仕事しないから、時間がある。
時間があるから、遊んでる。
遊んでるから、不満がない。
不満がないから、ケンカがない。
ケンカがないから、気分がいい。
気分がいいから、眠くなる。
眠くなるから、陽が沈む。
陽が沈んだら、あと知らない。
だから、アフリカ平和です。
だから、僕らはブッシュマン。

 

キャッチコピー

地球的スケールでやってくる!
ビューティフルな笑いと感動!

何もしなけりゃ、人類平和。
欲を出すから、地球は大混乱!
文明を笑いとばして大ヒット!
《奇想天外ニュー・ムービー》

あらすじ

カラハリ砂漠上空を飛行していた
自家用機のパイロットが
投げ捨てたコーラの瓶が、
ブッシュマンの集落の近くに落下した。

ブッシュマンにとって
コーラの瓶は水を運ぶ器にも、
楽器にも、なめし皮の模様付けにも
使える魔法のような道具だったが、
一つしかない便利な道具をめぐって
集落の中で見苦しい争いが
発生するようになってしまった。

ウィキペディア(Wikipedia)》より

Data

1980年 南アフリカ共和国
監督
脚本
制作
ジャミー・ユイス
出演: ニカウ
マリウス・ウェイヤーズ
サンドラ・プリンスロー
予告編
DVD&Bluray-Disc
コイサンマン
by カエレバ

「ブッシュマン」という言葉は、
差別的な意味合いを持つため
放送禁止用語になりました。
なのでDVDのタイトルは
「コイサンマン」となっています。
ちなみに「コイサンマン」とは、
当時、ブッシュマンの言語が
コイサン語と呼ばれていたため
コイサン語族として扱われていたためです。

 

スポンサーリンク

ブッシュマン2 / コイサンマン

ブッシュマン

『ミラクル・ワールド ブッシュマン』
から9年後
続編が公開されました。
『ブッシュマン2 / コイサンマン』です。

この頃からタイトルが
ブッシュマンからコイサンマンに
変わろうとしてますね。

現在は、『コイサンマン2』になっています。

さて、内容は
前作みたいな、余韻のある映画ではなく
盛沢山になっていました。
登場人物も増えましたね。

まず主人公の名は
カイではなくキコ(ニカウ)になっていて、
キコの2人の子供、キサとキリも冒険に、、、

そして
アメリカの女性弁護士アン

動物学者のスティーブン

象牙の密猟者

アンゴラ兵

アンゴラ駐留キューバ兵

などが絡んできます。

さらに
動物もいっぱい出てきます。

サイ、ゾウ、ダチョウ、サル、ヒョウなど
とくに「世界一恐れを知らない動物」

ラーテルが登場!
動物学者のスティーブン
しつこく追いかける姿は

なんとも可愛い
(危ない動物なんですよ、一応)
また「砂漠の冒険」みたいに
スティーブンがサソリ🦂に刺されたり、
キリにハイエナが迫ってきたり、
これ、
ジェイミー・ウィス監督が、
今まで撮ってきた映画
砂漠の冒険
『ビューティフル・ピープル/ゆかいな仲間』
ファニー・ピープル
『ミラクル・ワールド ブッシュマン』
の集大成的な映画でしたね。

ハイエナは、自分の高さより
低い相手しか襲わないなど
いろんな知識も学べたのも良かった。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。
にほんブログ村 映画ブログへ  人気ブログランキング

励みになりますので、
応援クリックを2箇所お願い致します
にほんブログ村 映画ブログ 名作・なつかし映画へ 映画評論・レビューランキング

 

あらすじ

カラハリ砂漠。
ニカウと共に
食べ物の収穫に出かけた
彼のふたりの子供、キサとキリは、
象牙の密猟者のトラックを
見つけそれに乗り込むが、
その時車はふたりを乗せて
走り出すのだった。

慌ててニカウは、
必死でそのトラックを追いかける。

MOVIE WALKER PRESS》より

Data

1989年 南アフリカ共和国
ボツワナ
監督
脚本
制作
ジャミー・ユイス
出演: ニカウ
レナ・ファルジア
ハンス・ストリドム
予告編

 

スポンサーリンク

どうしても観たい方は

他でも見れるよ

動画配信で見れない映画は
これで解決!
私もお世話になっております。

 

好きな映画監督、作品を検索して
借りるだけ
ネットで注文、
返却はポストへ。

取扱いタイトル数、
日本最大級。
「ゲオ宅配レンタル」


DVD.BD.CD宅配レンタル

映画が見れるチャンネルは
8チャンネル
とくに「ザ・シネマ」
「ムービープラス」
「WOWOWプラス」
「日本映画専門チャンネル」
は必見!映画マニア向き
【スカパー!】
お申込みから約30分で見られます!



 

 

スポンサーリンク
pickup
おすすめの記事