斬人斬馬剣_伊藤大輔の傾向映画超大作

あの伊藤大輔監督
松竹で撮影した
最初で最後の1本斬人斬馬剣_伊藤大輔の傾向映画超大作

しかも、
松竹が通常の
30の製作費をかけて
製作した「傾向映画」
超大作 
なんです。

こんな映画があったんですね~、
いや~知りませんでした

「傾向映画」とは、
権力側の圧制や民衆の生活苦を描き、
社会の矛盾をついた
作品
のことです。

主演は月形龍之介
役名は十時来三郎

写真と違って
白一色の着物を着ていました。
純白ですね~

権力者の横暴な圧制に
苦しむ農民を助けるために、
この
十時来三郎が大活躍するんです。

権力者は十時来三郎を始末するため、
浪人を大勢雇って仕掛けます。

十時来三郎 は、
襲ってくる浪人を斬らないで
打ち負かすんです。
そして

十時来三郎

おまは何故、俺を斬るんだ!

 

と聞きます。

浪人

浪人

飯を食うためだ!

と答えるんです。

十時来三郎

十時来三郎

が作っているんだ

と言います。

浪人はハッとするんです。

そう農民が作っている

その農民を助けている
十時来三郎 を斬ってしまっては
意味がないんです

さらに
十時来三郎 は聞きます。

十時来三郎

俺は、いらでれというんだ。

 

浪人

十両!

 

十時来三郎

、おまはいくらだ?

 

浪人

・・・・

十時来三郎

られてんだ
意味がないだろう

 

 

浪人
十時来三郎 仲間になるんです

斬人斬馬剣_伊藤大輔の傾向映画 超大作ッコイイですね~

次に権力者は
農民の女性達を連れていくんです。
十時来三郎浪人たち と
白い馬 にまたがり
女性たちを救いに行きます。

ここで浪人たち
大活躍するんです。

十時来三郎 は単騎で城に向かます。
凄い勢いで城内に入り殿さまを拉致します。

農民たちは立ちあがり、役人と戦います。
すごいエキストラの数!
まるでエイゼンシュティンの世界ですね~
斬人斬馬剣_伊藤大輔の傾向映画超大作
さらに、小藩のお家騒動まで絡んでいます。

最後は農民が勝利するんだけど、
十時来三郎 の姿はありません。

十時来三郎

十時来三郎

十時来三郎

にはのないだ。

 

と言い切ります。

これだけ壮大な内容なんだけど、
上映時間は26

凄いね~。

こんな凄い映画があったんですね~。

ちなみに、
この映画も近年まで見られませんでした。
2002年に
9.5mmフィルムのダイジェスト版が
発掘されたそうです。

本当に残してくれて
有難うと心から感謝です。

ちなみに、
この映画は
東京国立近代美術館フィルムセンター
しか見れません。

 

あらすじ

農民たちは
城代の大須賀と代官の山室による
圧政に苦しめられていた。

浪人の十時来三郎は、
大須賀と山室の家臣たちを
襲って権力に対抗するが、
逆に代官よって放たれた刺客たちの襲撃を受ける。

しかし
来三郎は刺客たちを説得、
次々と仲間に引き入れていった。

代官による悪行の数々に、
ついに農民たちの怒りは頂点に達する寸前。
来三郎は世継ぎの松若丸を救出し、
仲間の浪人ともども代官の命を奪うのだった。

allcinema ONLINE」より

 

Data

1929年 松竹
原作・脚本
監督
伊藤大輔
撮影 唐澤弘光
出演 月形龍之介
天野刃一
伊藤みはる

 

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