リドリー・スコットのナポレオン
19世紀初頭に
フランス皇帝になった
ナポレオン・ボナパルト(1769~1821年)
の伝記映画ですね。
こういう伝記物ものは、
その人物を知らないと
映画を見ても
面白くもなんともない。
特に”ナポレオン”はヨーロッパでは
知られているかもしれないけど
日本では
ナポレオンの物語を知っている人は、
あんまりいないだろう。
私自身も、ナポレオンは
「背が低い」 とか
「睡眠3時間」 とか
「世の辞書に不可能な文字はない」
しか知らない。
現にアベル・ガンスの
『ナポレオン』も
お蔵入りになっていたし
後に再注目されたのだって
アベル・ガンスの映像表現の素晴らしさで、
決してナポレオンの物語ではない。
ナポレオンの最後の戦いを描いた
『ワーテルロー』だって、
世界的にヒットせず、
あのスタンリー・キューブリックさえ
念願だったナポレオン伝の
映画化を断念したぐらいだ。
いくら『グラディエーター』で
スペクタクル映画を復活させたとしても
近代化の”ナポレオン時代”を
ハリウッド仕込みの
スペクタクル映画にするには、
無理があるんじゃないの?
と、まあ
今までの流れで「ナポレオン」に行き着いた
私としては、一応見てみることに…
オープニングから、
ありきたりの曲が流れて
マリー・アントワネットのギロチン台
これ~、いる~
ナポレオンと関係ないじゃん。
しかも、そのあとの舞台のシーンで
またアントワネットのギロチン台
そんなに必要かい!?
やっぱ、ナポレオンはコルシカ島から
始まるのが筋だろう!
トゥーロン攻囲戦だって
なんで大砲のナポレオンが
自ら馬に乗って突撃する!?
しかも、相手の大砲に馬がやられて
それでも、自ら走って突撃するなんて
どこの戦国武将だよ
もっと強烈なのが
ロベスピエール
えっ!
これがロベスピエール
太ってんじゃん
ダントンかとおもった。
と
突っ込みどころ満載のこの映画
ナポレオンの野望なんて
まったく見えない
戦争に行っても女々しく
ジョゼフィーヌに手紙を書いて
「君がいないと寂しい」だと
ナポレオンの戦争なのに、
いったい誰のための戦争なんだか
さっぱり解らない。
(お前は雇われ兵か!)
そして
あれほど女々しく
手紙を書いていた
ジョゼフィーヌとは
離婚するし
(この時彼女に平手打ちした)
その意図がまったく
表現されていない。
”CGはほぼなし”と宣伝では書いてあるが
そもそも戦闘シーンが
ほぼないんだから、そうだろう
(戦闘シーンにはCGフルだった)
”集められたエキストラ総勢8000人”
なんて言っているが
『ワーテルロー』なんか
約20万人だよ~
いかに少ないか
しかも、
それをうまく使い切っていない
今まで映像表現は
いかにCGスタッフに
絵を任していたかが
よ~くわかる。
いったい何を目指して
この映画を作ったのか!
映画の質は
この写真を見ても解る
コノ椅子の座り方
絵画のように
皇帝たる威厳なんかない
ただのぐ~たら男!
そんな映画だったね。
最後に、こんな名台詞がある
歴史学者たちが映画「ナポレオン」と
史実との違いを指摘するとき、
リドリー・スコットはこう言い返しました。
あなたはそこにいたんですか?
いなかった?
だったら黙ってなさいよ
ヨーロッパでは
ナポレオンの伝記を読んで知られている
一部の人には英雄として崇められている
その人たちにさえ、映画で裏切ったうえ
このセリフ
まさにノー天気アメリカ映画の象徴だ
”ノー天気アメリカ映画”とは、
あくまでも個人的意見で
一部のアメリカ映画を指しています
今から、およそ100年前の映画
アベル・ガンスの『ナポレオン』
Data
2023年 | アメリカ/イギリス |
監督: | リドリー・スコット |
脚本: | リドリー・スコット デヴィッド・スカルパ |
出演: | ホアキン・フェニックス ヴァネッサ・カービー |
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